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九州宮崎県にある1926年創業で80年近い歴史を持つ薬局の増改築です。 既存建物は道路側が鉄骨平屋、奥が木造2階建になっていて、最初のご要望は鉄骨平屋建ての改築でしたが、既設調査を進めていくと構造、及び躯体の基本性能が低いことが判明し、新築することにしました。 コンセプトとして商品を売るだけの薬局ではなく、地域住民の皆さまのコミュニケーション及び、ささやかであるがホッとする癒やしの場になるような薬局を考えました。全体のイメージとして、一般的な明るく清潔感のある無機質な白い四角い箱型店舗ではなく、木の香りに包み込まれるような、木造の現し工法による軸組構造が見える吹き上げ空間にしました。 又、販売のことを考えるとマイナスであるが、あえて光庭スペースを設け、四季折々の季節感を感じてもらえる癒しの場を設けました。 ただ商品を買うだけでなく近隣のお年寄りの集いの場として使ってもらえるような薬局になればと思っています。 外観は入母屋瓦棒屋根に外壁は板張りにして重くない「和」のイメージを出し地域の原風景になればと願っております。 サインは既設サインのフレームを利用して「和」のデザインにしました。オーナーの先生が薬膳料理も研究され、和漢膳プロフェッサーの資格を取られ薬局の奥にある「薬膳カフェ」も開催されています。 平井憲一
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