1865年(慶応三年)143年前に建築された古民家再生です。第二次世界大戦時の空襲の時も、道路を隔てた建物は被災したが、運良く逃れたこの家も、雨が降るとバケツとビニールシートのお世話になる状態になり、メインの母屋では居住することは出来ず、戦後建てた離れと蔵で生活をされていた。このまま放置しておいても朽ちていくだけで、家族の思いの詰まったこの家をなんとか既存を生かした形で再生したいと考えられ、この「古民家再生ネットワーク」のホームページを見られて無料相談に来られたのが,、プロジェクトの始まりです。 設計・施工面は耐震性を確保するため耐震壁を設け、基礎はべた基礎にして土台・柱梁は金物で締結し、段差を解消して、既設天井を撤去して大きな空間を設け、小屋組構造の美しさを引きだした。天井は垂木・杉板の現し仕上げですが二重構造にして断熱材を入れ空気層を設けることで断熱性能を高めています。 既設柱・梁はもちろん、建具・欄間・ふすまの引手・アプローチ石畳の御影石など出来るだけ使用して、ご主人の趣味の写真を楽しめるように暗室、キッチン・ダイニング・家事室なども水周りを充実させ、使い勝手・収納もたっぷり設け、快適で住みやすく自然を感じる「光庭」など配置し、全体的に「和」」の空間に仕上げました。 平井憲一
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