古材再利用 三日市の家01 古材再利用 三日市の家02 古材再利用 三日市の家03

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三日市の家(古材を再利用した家)
設計依頼を受けて訪れた住まいは、旧街道に面した古民家で外観は質素であるが、玄関に入ると竹細工の丸窓、黒く磨き込まれた柱・梁があり、その奥には中庭に面した四間続きの座敷があって歴史を感じさせる住まいであったが、駅前再開発で周辺の住環境は大きく変化したために、クライアントは苦渋の決断でしたが、古民家再生を断念して新たな場所に新築することにされました。旧家に対する愛着は大変強く出来る限り古材の再利用を希望されたので、大黒柱・差鴨居・丸太梁・天井板・筬格子戸・書院障子・座敷障子・簀戸・舞良戸・ガラス・竹細工の丸窓・庭石・つくばい等を再利用した設計にしました。
しかし、施工段階では、各材料の精度がバラバラで寸法調整及び取付に随分手間が
掛かりご苦労かけました。建物は、中庭を囲んで座敷・縁・廊下エリアと居間・キッチン・家事室等水周りを配置して使い勝手の良い、古材を再利用して家族の記憶を紡いだ和の空間にしました。   平井憲