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「佐野の家」は、この「古民家再生ネットワーク」のHPを見られて、事務所にご相談にみえたのが計画の始まりでした。
現況建物外部は老朽化が進んでいましたが、屋根は本葺きで重厚な佇まいで、内部は和室以外は合板で壁・天井が覆われ日本建築の良さが隠されていました。暗くて、寒く、収納スペースもなく、不快適な住まいでした。ご希望は現在の古い建物を生かして、ゆったり寛げるスペースと、家族のプライバシーの守れる個室、浴室などの水回り空間の充実を図ると共に、屋根瓦の葺替え、基礎をしっかりしたものにしたいなどでした。
再生計画は、屋根瓦の葺替え・基礎は建物を20pジャッキアップしてベタ基礎とし、新たに柱・差し鴨居・筋交い又は構造用合板による補強を行い、既設天井を撤去すると共に天窓を設け、ダイニングルームと玄関ホールに隣接させて光庭を造ることで、光と風を取入れ明るさと開放感のある空間を確保しました。リビング床は600角の白のタイル貼にして家具も白の革張りのソファとシェーズロングをコーディネイトすることで、古民家の持つ重厚さの中にモダンな清々しさを求めました。平井憲一
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