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「住吉の家」は、多くの建築雑誌・ネット検索で古民家再生事例を比較検討された中で我われが依頼を受けました。クライアントは、家具・照明等のデザインに強いこだわり持たれていて、イームズチェアのミッドセンチュリーの名作デザインを所有されていました。 ご要望は、愛車を含め数台の駐車場を確保することと、キャビネットも含め所有している家具・照明を使用して既設建物を活かしたデザインを希望された。 現地を訪れると、蔵を右に見て欅門の横にガレージが在り、門の潜り戸を潜るとよく手入れされた庭が現れ、納屋沿いの石畳みの先に二階建ての母屋が在りますが、座敷以外ほとんど使用されていませんでした。 既設間取りは部屋数、広さがあっても暗くて寒く住みにくい住居形態であるため、再生は収納をたっぷり取り、プライベートとパブリック動線を分け、床暖房を含め設備を充実させ、快適で住みやすい住空間を求め、デザイン面では大胆な柄クロス(ドイツ製)を使い古民家に新しいテイストを持込みました。 構造的には、通柱が二階の途中で切れていたり、解体前には把握出来ない問題点がありましたが、梁・柱・足固め等で十分な補強して安全性を確保しています。 又、足元は石場建て工法を現代的に踏襲しています。 断熱面では、天井を張らず小屋裏を現し化粧仕上にしていますが、屋根・外壁通気断熱工法を採用していて、暑さ寒さ対策は新築住宅と同性能を確保しています。 平井憲一
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